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*花束を抱えて

◆140字お題
*海里主作品『陽と月のうた』 …慈雪 珀翆
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 腕に数本の枝を抱え、珀翆はこの敷地内でも静かな高台に足を運んでいた。
 枝には、緑色をした珍しい桜がほろほろと咲いている。知り合いの神から貰ったものだ。
 簡素な石の前で珀翆は足を止めた。縦に細長い、よく見る墓石だ。ただ、そこには名は彫られていない。
「今回はこの花にしました」

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会ったこともないけれど、あなたの瞳の色だと。

十月の神様会議にて聞いた、祖先の話から。
察してるとは思いますが、緑の桜は翠桜です。陽里が珀翆に頼んで、珀翠たちに贈った桜。

時間軸的には、3000~4000年代辺り(すごい雑把だな)。


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*最後の言葉

◆140字お題
*海里主作品『陽と月のうた』 …星羽 陽里
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 去っていく春実の背に、陽里は声を掛けられなかった。
 行かないでくれ、と口には出せない。止める事は、出来ない。
 ささやかにしか力を貸せない。
「……」
 弱く、陽里は唇だけを動かす。
 声にはせず、ただ、願いを。
 神はなんて無力なのだろうか。

 生きて、かえってきてくれ。

*****


声にこそ出していないけど。
生きている彼に願った、掛けた、最後の言葉。

『うさめも』にも投下してありますが、そこに引き続き春実さん。
戦時中を生きた方です。

……清生家歴代の中でも、春実は別なのかし…ら?
戦国時代に生きた世代の人と比べてるとか…? むー…ん?

陽里を掘り起こすのは、労力とたのしさが結構ありそうですね(苦笑)。


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